ヤングガン・カルナバル

ヤングガン・カルナバル (トクマ・ノベルズ)

ヤングガン・カルナバル (トクマ・ノベルズ)

赤面症の漫研少年。不良チックな同性愛好少女。
その正体は、超攻撃的犯罪結社ハイブリッドの殺し屋、通称ヤングガン。
悪党相手にゃ滅法強い、正義の味方みたいな殺し屋。
 
少年はひたすら目立たない生活を送りつつ、死んだほうが世のためになる標的を提示されると全くためらわず殺す。死の意味を知り、眠れない夜に銃を抱いて過ごしながら、後悔はしない。罪悪感は無い。純粋すぎる殺戮職人。
少女は戦場生まれの紛争地帯育ち。何をやらせても最高の結果を出す天才少女に、母親は殺人技術を叩き込んだ。彼女は退屈をやりすごす術も知っているし、銃火の下で踊る楽しさも知っている。全ては生の実感を得るために。殺しのアーティスト。
 
ストレートに面白い。大義とか使命とか抜きでひたすら個人的感情で屍山血河を築くのが最高。香港で必殺仕事人を撮ったような爽快感。例えとしてはアレだが、リアバやA君に近いカタルシスかな。ハイブリッドが採算とれてんのか心配なくらい悪党ばっか相手にしてるのも痛快なところ。読者もノリノリでジェノサイドモードに入れるもんね。
級友や部員に身元がバレたり、主人公たちの信条とハイブリッドの路線が食い違ったとき、どんなことが起こるのか、今から楽しみ。早く続き買ってこよう。