空の中

PSU、今日からサーバー再稼動。
無料期間延長のかわりにキャラデータもフレ登録も全削除。ほんとにオーブンβを今からやることにしたらしい。
ほぼ完全にチート放置だったDCや、ディスク交換でバージョンアップしてたGCに比べれば、有料βで済むのは格段の進歩か、と納得しつつログイン……できん。鯖のほうで人数制限してるらしい。ほんと詰めが甘いのねソニチ。
　

空の中

図書館戦争が面白かったんで、電撃ハードカバー第1弾を今ごろ買ってみる。一時期やってたハードカバーはいかにもチャチだったが、この空の中以降は気合の入った装丁。ブラックロッドもこれくらいのレベルでやってほしかった。
中身はスカイドンvs鉄人２８号vs自衛隊。ていうか俺スカイドン知らねーよ。鉄人役のフェイクも自分の意思があるからジャイアントロボやゴーグのほうが適当か。
こう書くといかにもイロモノっぽいが、実際は超シリアス。実在の組織としての自衛隊、人類に知られていなかった生命体ディック、ディックの欠片を拾ってフェイクと名付けた少年少女。それぞれが緊迫感溢れる筆致で描かれていて、特撮なんて見たこともない人も納得の出来。
　
一昔前に、「ウルトラマン研究序説」という本が出た。それまでのモロに子供向けに作られた怪獣大百科的な本とは違い、ウルトラマンが実在した場合に起こる事態の法的解釈や、ウルトラホーク１号の映像から内部構造を推測する試み、女性隊員の行動分析によるジェンダーフリーのあるべき姿の模索など、特撮を真正面から捉えて楽しもうとする筆者たちの姿勢が衝撃的な意欲作だった。低レベルな謎本、解説本の粗製濫造を招くきっかけになった罪深い本でもある。
この「空の中」も、方向は違っても同じ真剣さと遊び心が感じられた。特撮とか怪獣というオタクなキーワードに囚われることなく文芸として通用する作品に仕上げた筆者は只者じゃない。一度読んでみても損はない本として誰でもお勧め。
しかしほんとに自衛隊好きだねこの人ｗ